『インセプション』
人の夢(潜在意識)に忍び込んでアイデアを盗む裏稼業の男のもとに、盗みとは逆の「アイデアの植え付け(インセプション)」をしてほしい、との依頼がくる。格段に困難なミッションに一旦は躊躇するも、大きな見返りが約束され、引き受けることにする。必要な仲間たちを集め、いざターゲットにダイブイン。計画も周到だったはずが、いろいろあって大変なことに。
世界設定の説明に映画の半分が充てられているのだが、そんなに難しい構造ではない。“階層”、“キック”、“トーテム”。重要なのはそのくらい。細かいことを気にしすぎると楽しみ損なうのでほどほどに。
“第二階層”いいですねーあのドタバタ感。ホテルの廊下が醸す異空間な感じも活きている。
渡辺謙にはすっかり安定感がある。一昔前ならサイトーのような役は英語も流暢な中国系俳優あたりがやってそうなところを、日本人俳優がそのままやっちゃって、「多少カタカナ訛りだけど、まあそりゃそうだし」的な空気になっている。ようやくそんなところまで来たのだなぁとしみじみ。
一方、肝心のディカプリオはというと、うーんどうなんでしょう。ほんのりミスキャスト気味のような…。声にも顔にも若っぽさが全然抜けてない人なんで、なんかこう若い俳優がチョイ老け役を頑張ってやってるみたいな感じ。この人今後もこんな感じなんだろうか。安達祐実の頑張りを見るときの感覚に近い。
シーンの刈り込みの思い切りがすごくて、初見ではちょっと油断すると前後のカットの因果関係を見失いやすいかもしれない。現状でも決して短くない尺だけど、ディレクターズカット版なんてのがもし作られたとしたら、これの1.5倍くらい長い作品になるのかも。
見た目シリアスな印象の作品ではあるが、ディカプリオひとりが妙に苛まれているだけで、あとは要するにこれ、徹頭徹尾みんなどこかでひたすら寝ているという平和な映画でもある。
さて…
【警告】ここから以降は重大なネタバレを含みます。未見の人は読まないで【警告したよ】
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2010/09/04 Sat | 感想文